肉料理の定番としてすっかり定着しているローストビーフ。サンドイッチの具になったり、ローストビーフ丼になったり、シンプルな味つけなので応用がきくのも人気の理由かもしれません。そんなローストビーフにぴったりなおかずを集めてみました。
ローストビーフはイギリス生まれの料理
ローストビーフはイギリス発祥の料理です。イギリスには、昔からサンデーローストといって日曜日の昼食のメインディッシュとして、かたまり肉を焼いて食べる習慣がありました。今では日曜日に限らず、ちょっとしたご馳走としてローストビーフを楽しむ人が多いとか。本場イギリスではどんなつけ合わせと一緒にローストビーフを楽しんでいるのでしょうか?
イギリスでのローストビーフの主な付け合わせ
ジャガイモ
ジャガイモはイギリス人にもっとも好まれる野菜の一つであり、ローストビーフの副菜として欠かせません。調理法はマッシュしたりローストしたりといろいろですが、とくにマッシュポテトはグレービーソースなどの肉汁との絡みが良く、ローストビーフのつけ合わせとして定番です。
野菜のロースト
ローストビーフだけでは栄養が偏るので、にんじんやインゲン、ブロッコリーなど季節の野菜のローストが添えられることが多いようです。
ホースラディッシュ(西洋わさび)
本わさびよりも酸味が強く、すりおろすと辛味も強くなるホースラディッシュは、サワークリームなどと混ぜてソースにしてローストビーフに添えます。爽やかな酸味のホースラディッシュソースを添えることで、味に変化がついて最後まで美味しくいただけます。ホースラディッシュソースは肉料理だけでなく魚料理にも合います。
ヨークシャープディング
小麦粉と卵と牛乳で作った軽い食感のヨークシャープディングをパンの代用品としてローストビーフに添えます。シュークリームの皮のような柔らかさがソースによく絡み、肉料理のつけ合わせとしてイギリスでは一般的です。
レシピはいろいろありますが、どれも簡単に作れるので、イギリス風のローストビーフを楽しみたいときは、ぜひ手作りしてみてくださいね。
グレービーソース
牛肉をローストするときに出る肉汁を煮詰めたソースです。赤ワインを入れたりオニオンを入れたり、作り方はいろいろですが、肉のうまみをぎゅっと煮詰めたグレービーソースがローストビーフに合わないはずがありません。シンプルな味つけのローストビーフにたっぷりのグレービーソース。それだけでご馳走になります。
ちなみにローストビーフには脂分の少ないモモ肉が適していますが、脂身と赤身の肉がバランスよく混ざった部位であるサーロインやランプで作るローストビーフも人気です。
ローストビーフに合う和食の副菜
ローストビーフをメインのおかずにしたときに合う和食の副菜です。基本的にローストビーフには和食のどんな副菜でも合いますが、作りやすいようになるべく定番のおかずをチョイスしました。
ローストビーフを和食の献立にするときは、グレービーソースの代わりにわさび醤油や麵つゆ+おろしニンニクも合います。
ポテトサラダ
そのまま食べてもおいしいポテトサラダ。ローストビーフと合わせるともっと美味しくなります。マヨネーズの酸味が口の中をさっぱりさせてくれるので、単調になりがちなローストビーフの味に変化をつけてくれます。
ほうれん草のおひたし
口直しのおかずとして、ローストビーフにはほうれん草のおひたしも合います。ほうれん草のほどよい苦味が口の中をさっぱりさせてくれるでしょう。またほうれん草の鉄分は動物性たんぱく質と一緒に摂ることで吸収率がアップすると言われているので、栄養の面からみても好相性です。
鯵の南蛮漬け
鯵の南蛮漬けの酸味がローストビーフに合います。鯵と野菜の栄養が同時に摂れるので、栄養バランスもOKです。鯵を揚げたりするのが面倒なときは、ボイルしたイカやタコなどの魚介を入れたマリネでも合うでしょう。
ローストビーフに合う和食の主菜
メインのおかずがローストビーフの他にもう一つほしいときにおすすめの和食のおかずです。
焼き鳥
ローストビーフはレアの状態で提供するので、芯までしっかり火の通った焼き鳥を組み合わせることで、消化によい献立になります。またどちらもシンプルな調理法で肉そのものの味を楽しむ料理なので、牛肉と鶏肉の食べくらべができ肉好きの人にも喜ばれるでしょう。
焼き鳥はタレと塩、ローストビーフはグレービーソースとわさび醤油などを用意すると味の変化も楽しめます。
天ぷら
調理法も味付けもシンプルなローストビーフには、油を使った天ぷらとよく合います。ナスやかぼちゃ、レンコンなどの野菜とキスやイカなどの魚介の天ぷらを合わせると、栄養のバランスもよくなります。
刺身
特別な日にはお刺身を奮発してローストビーフと合わせてはいかがでしょうか?カルパッチョにするようなタイやスズキ、サーモンなどの白身魚も合いますが、薬味をたっぷりのせてポン酢をかけたカツオのたたきは、口の中をさっぱりさせてくれるでしょう。ちなみにサーモンは身がピンク色ですが白身魚の仲間です。
ローストビーフに合う和食の献立
牛のかたまり肉に塩コショウをして焼いたシンプルな調理法のローストビーフは和食と相性がよいので、献立も立てやすいでしょう。
和食の普段の献立
たとえば普段の日であれば、白いご飯とローストビーフ、副菜とあたたかい汁物があればちょっとしたごちそうになります。ローストビーフは冷めた状態で食べるので、ぜひ温かいお味噌汁かお吸い物を足してくださいね。
副菜になにを作ればいいか迷ったら酸味のある料理をおすすめします。酸味のある料理は献立の味に変化をつけやすく、また口の中をさっぱりさせてくれます。
- 白米
- お味噌汁、すまし汁など
- ローストビーフ
- ポテトサラダ、ほうれん草のおひたしなど
和食の特別な日の献立
ローストビーフに合う和食の主菜と副菜を組み合わせれば、特別な日のごちそうにもなります。子どもからお年寄りまでなじみのあるおかずをご紹介していますので、七五三や還暦など幅広い年齢層が集まるお祝いの席などにぴったりです。
温かい料理と冷たい料理、肉料理と魚料理を献立に入れると、おもてなし料理としてバランスがよくなります。汁物には季節を感じさせる具材を入れたすまし汁がおすすめです。
- 白米または炊き込みご飯など
- すまし汁
- ローストビーフ
- 刺身
- 焼き鳥、天ぷらなど
- ポテトサラダ、鯵の南蛮漬けなど
ローストビーフに合う洋食の主菜
ボリュームのある料理が食べたいときは、ローストビーフに洋食を組み合わせてはいかがでしょうか?
グラタン
基本的にシンプルな味つけのローストビーフは、こくのあるクリーミーな味のおかずと組み合わせるとより満足感が得られます。グラタンの具材はマカロニ、鶏肉、シーフード、なんでもOKです。つけ合わせの野菜を作るのが面倒なときはグラタンにブロッコリーやニンジンなどの野菜を入れると栄養のバランスがよくなります。
ジャガイモをたっぶりいれたポテトグラタンもおすすめです。ローストビーフとポテトグラタンがあれば、ボリューム感のあるごちそうになります。
キッシュ
クリーミーなキッシュはローストビーフとの相性が抜群です。ほうれん草とベーコンと玉ねぎのキッシュが一般的ですが、ブルチーズをくわえるとコクがでて美味しくなります。キッシュは生地から作るのと手間がかかりますが、市販の冷凍パイ生地を使えば料理時間を短縮できます。
フライ
ローストビーフが天ぷらと合うようにはフライ料理ともよく合います。エビフライやカキフライ、イカリングなどと合わせるとボリュームのある献立になります。
ホワイトシチュー
寒い季節にはローストビーフとホワイトシチューの組み合わせはいかがでしょうか?レアの状態で食べるローストビーフには野菜をじっくり煮込んだ体のあたたまるホワイトシチューがぴったりです。シチューの具材には、鶏肉や野菜の他にサーモンなどの魚介を加えると、肉、魚、野菜がバランスよく摂れるでしょう。
ミネストローネ
具だくさんのミネストローネとローストビーフがあれば、あとはパンを足すだけで献立が完成です。野菜や豆がたくさん入ったミネストローネは栄養のバランスがすぐれているだけでなく、トマトのほどよい酸味がローストビーフの味に変化をあたえてくれます。
ローストビーフとミネストローネは作り置きのおかずにもなるので、忙しい時期には週末に多めに作っておくと便利です。ローストビーフは食べる分だけ切り分ければ冷蔵庫に入れて2~3日はもつでしょう。
ローストビーフに合う洋食の献立
ローストビーフと洋食の組み合わせは、普段の日のちょっとしたごちそうにもなりますが、見た目が華やかなのでホームパーティなどのおもてなしの料理としてもおすすめです。
洋食の普段の献立
ローストビーフに洋食のおかずとパンまたは白米、スープを足せば満足感のある献立になります。スープはローストビーフと洋食のおかずの味を引き立てる、あっさりしたコンソメスープやコーンスープがおすすめです。生野菜のサラダを添えるとレストランのような献立になります。
- パンまたは白米
- コンソメスープ、コーンスープなど
- ローストビーフ
- グラタン、キッシュ、フライなど
- 生野菜のサラダ
洋食の特別な日の献立
ホームパーティなどで人が集まるときは、ローストビーフに洋食のおかずを合わせてみてはいかがでしょうか?冷たい料理とあたたかい料理、肉料理と野菜料理をバランスよく合わせれば、ボリュームがあって見た目にも豪華なおもてなし料理になります。
- パンまたは白米
- コンソメスープ、コーンスープなど
- ローストビーフ
- 白身魚のカルパッチョ
- フライ
- キッシュ、グラタンなど
ローストビーフに合うジャガイモ料理
レストランでローストビーフを注文すると必ずといっていいほどついてくるジャガイモ料理。ジャガイモは保存がきき、調理の熱で溶けにくいビタミンCを含んでいるので、ヨーロッパでは昔から肉料理のつけ合わせとして調理されることが多い野菜です。ジャガイモが主食という国もあり食べ応えもあります。
ローストビーフにあと一品欲しいときはジャガイモ料理があればお腹も満足するでしょう。
マッシュポテト
フライパンの柄が抜けてしまったのでIKEAに買いに来たけど先にごはん食べます pic.twitter.com/bCwyq8l0S4
— のえ (@noe__f) June 30, 2021
生クリームとバターがたっぷり入ったクリーミーなマッシュポテトはローストビーフのつけ合わせとして定番中の定番です。生クリームはバターと同じ動物性脂肪なので、バターが肉料理と合うように、生クリームも肉料理と相性がいいのでしょう。またマッシュポテトはソースとの絡みがよく、グレービーソースと合わせると味が変化してさらに美味しくなります。
フライドポテト
今日の晩ご飯🎵#ローストビーフ #ポルトワインソース
— ジーン・結希・バーロー@Jean_Yuki_Barlow (@Jean_Barlow_mtf) September 1, 2019
得意の低温調理、中がピンク色に仕上がりました♬︎♡柔らかくて美味しかったです💕#低温調理器 #フライドポテト #もやしのペペロンチーノ #赤ワイン #赤玉ポートワイン #バター #岩塩 #黒胡椒粒 #大蒜 #ローズマリー #鷹の爪 pic.twitter.com/NKyjXueZtr
ローストビーフのわきに山盛りのフライドポテト。冷たいローストビーフにはあつあつのフライドポテトがよく合います。フライドポテトにグレービーソースをつけて食べると、味に変化が出て食べ飽きません。
ヴィシソワーズ
冷たいジャガイモのポタージュとローストビーフは暑い季節にぴったりです。食欲があまりないときでも冷たいヴィシソワーズとさっぱりしたローストビーフなら喉を通るのではないでしょうか?ヴィシソワーズは冷たいスープというイメージがありますが、温めて食べても美味しいです。
まとめ
合わせるおかずによって、普段のおかずにも特別な日のごちそうにもなるローストビーフ。今日はどんな気分でローストビーフを食べたいですか?和食でしょうか?洋食でしょうか?それとも本場イギリス風でしょうか?上の記事を参考にして、ぜひ自分だけの特別な献立を考えてくださいね。