虫さんが大好きな白菜。そんな白菜はよく虫に食べられてしまいます。では白菜の虫食いは食べても大丈夫なのでしょうか。そして虫だらけの白菜の洗い方や虫の取り方を詳しく解説しています。
虫食いだらけの白菜は食べられる
白菜を調理しようとした時に良く見てみると、虫だらけだったり、白菜に小さな穴が無数に空いていて驚いたという経験をしたことのある方も多いでしょう。
白菜をはじめとした葉物野菜に小さい虫がついているのは、正直気持ち悪いものだと考える方も多いでしょう。
しかしながら「白菜に小さい虫が付く」というのは、人間も安心に食べられるくらい新鮮な品質であるということの証拠でもあります。
このことからも導かれる結論として「虫食いだらけでも白菜は食べられる」ということです。
この記事では、白菜の虫食いの状態や、白菜になぜ虫食いが生じやすいのか、白菜に付着する害虫の種類、害虫がついた白菜の洗い方、白菜を洗わなければならない理由などについて詳しくみていきたいとおもいます。
虫食いの葉は取るべきか?
白菜を食害している害虫の中に、人間にとっての毒性を持つ害虫は存在しません。したがって、もし白菜の葉に害虫が付着していた場合には、その葉を1枚丸ごと廃棄するのではなく、害虫が食害している部分を大きめに切り取って、その部分だけ廃棄すればよいと言えるでしょう。ここで注意すべき点が1つあります。白菜の様な葉物野菜は、虫食いされた部分から葉が傷みだします。ですので虫食い部分を放置しておくと、白菜は早めに腐敗していきます。したがって、虫食いを見つけ出した時点で、すぐに食害された部分を大き目に切り取って廃棄しましょう。これが白菜を長持ちさせるコツの1つだと言えます。
白菜に虫食いが多い理由
白菜の葉に虫食いが発生しているのを「1度は見た」ことがある方は多いとおもわれます。この様な白菜の虫食いはなぜ発生するのでしょうか。この章では、白菜に虫食いが多い理由についてご紹介していきたいとおもいます。
イソチオシアネートを解毒する仕組みを持っているから(主にアオムシなど)
白菜は野菜を食害する全ての害虫に好かれる訳ではありません。白菜は特定の害虫に異常に好かれるという類の野菜です。その理由としては、白菜にはアブラナ科の野菜の特徴として「イソチオシアネート」という成分が含まれているからです。この「イソチオシアネート」は、人間にとっては辛味と感じる成分です。しかしながら、一般的な害虫にとっては毒性を持つ成分なのです。したがって、白菜を好む害虫には「イソチオシアネート」を解毒する仕組みを持っている害虫が多いのです。
新鮮な状態を保持しているから
葉物野菜に付着した害虫を除去するのには、水洗いが1番良いと言われています。しかしながら、水洗いをしてしまうと、どんな野菜でも鮮度が落ちていってしまうのです。しかしながら、スーパーなどの店頭においては、鮮度が落ちた野菜は販売するのが難しいです。そのため、スーパーなどでは水洗いしないで害虫を取り除く手法が使われています。その手法とは、キッチンペーパーなどで害虫をつまんで廃棄処分をすることです。しかしながら、ペーパーで害虫を取り除く方法では、白菜を食害している全ての害虫を除去することは不可能なのです。つまり、白菜を販売するために鮮度を保つ目的を達成するために、水洗いはできないのです。そのゆえ、結果として害虫が付着していることもあると言えるでしょう。しかしながら、この状態は鮮度が良いことを示しています。加えて、万が一、害虫が付着していても、調理前に水洗いをすることで害虫を除去することができます。どうしても害虫が苦手な場合は、スーパーなどの店頭で害虫がいないかを良く確かめてから購入すると良いでしょう。
白菜の害虫はアミノ酸アミド、糖分を好んでいるから
白菜だけに限らず、植物全般は光合成をして生命を維持しています。光合成により合成された糖分が、土から吸収される(もしくは肥料により補填される)窒素と結びつくことで、白菜の体内でアミノ酸アミドが合成されるのです。白菜を好む害虫はこのアミノ酸アミドが大好きなのです。また、日照不足などで光合成がうまくいかないケースが起きると、白菜の体内で窒素と糖分が結合してタンパク質が合成されるという「健全な成長システム」が実現不可になってしまいます。つまり、健全な成長システムが実現できないと、この白菜の糖分がタンパク質合成に使われないため、糖分過多の状態の白菜になってしまうのです。白菜を食害する害虫は、この白菜の糖分過多の状態を狙うのです。逆に言うと、健全にタンパク質合成ができている白菜には害虫は付着しません。
白菜自体の抵抗力が低い状態だから
白菜が健全な成長を遂げている際には、決して害虫には狙われません。野菜全般に言えることですが、健全な成長を遂げると害虫から身を守るバリアが野菜の表面に作られるからです。この身を守るバリアがきちんとできることにより、野菜には害虫に対する抵抗力が備わることになります。それでは、健全な成長ができずに抵抗力が弱くなった状態というのは、どのよう原因から生ずるのでしょうか。それは主に、①栄養不足、②日光不足、③逆に栄養過多の3つの状態が挙げれます。①栄養不足の状態とは、白菜個体に異常な状態が発生することです。例えば、発芽時からの葉脈の異常などで、成長のための栄養分(土からの栄養分や、肥料など)を吸い込む力が弱くなってしまった状態のことです。②日光不足の状態とは、日当たりが悪い場所に植えられたため、植物の光合成がうまくいかない状態のことです。このような①や②の状態が続くと、白菜の全体が栄養不足になるので、白菜の成長が止まってしまいます。すなわち、全体に細長い白菜になったり、葉に栄養が行きわたらないので緑色に熟さず、成長しても黄色いままの状態になってしまうでしょう。このような栄養不足な白菜には強い抵抗力は備わっていないので、害虫に食害されやすくなります。逆に③の栄養過多の状態とは、主に肥料散布のしすぎが原因で白菜に含まれる窒素の量が増えすぎてしまう状態です。このような状態では、白菜の中に窒素が多く存在しすぎてアミド酸アミドが大量に出来上がってしまいます。それは白菜は窒素を吸収したのちに、体内でアミノ酸アミドを合成するからです。この様に合成されるアミド酸アミドは、実は害虫が大好きな成分でもあります。したがって、栄養過多の場合でも、害虫は白菜を食害するのです。
白菜に付く虫の種類
ハクサイダニ
ハクサイダニの見かけはダニに似ていて、体長0.7㎜で黒い身体に暗めの赤紫色に足を持っています。白菜の葉を食害して白菜の葉養分を吸い取り、白菜の葉の色を緑色→灰色→銀白色へと枯れさせていく害虫です。白菜にハクサイダニが付着するのを防ぐ方法としては、白菜の畑を上からビニールで覆うのが最も効果的な方法です。ハクサイダニを死滅させる防虫剤は現在は法律(農薬取締法)で使用不可となっています。
ダイコンハムシ(ダイコンサルハムシ)
ダイコンハムシの見かけは体長4㎜ほどで黒い甲虫で、丸みのあるボディをしています。ダイコンハムシは白菜が発芽して、すぐのころから葉を食害します。ダイコンハムシの食害が進むと、葉脈以外は食べ尽くされてしまいます。したがって、白菜の葉が穴だらけで網目状になってしまうくらいの被害を及ぼします。ダイコンハムシが白菜に付着するのを防ぐには殺虫剤散布が1番良い方法です。
アオムシ
アオムシはモンシロチョウの幼虫です。アオムシの見かけは緑色のイモムシで短くて細い足が特徴です。アオムシは、白菜の葉(表・裏)を食害して、葉脈以外を虫食い状態にしたり、白菜の葉にフンをしたりなどの害を発生させます。白菜にアオムシが付くのを防ぐ方法として、防虫ネットや、殺虫剤散布、幼虫をお箸で取り除くなどがあります。ここでもう1つ注目したいのが、コンパニオンプランツという考え方です。それは白菜を栽培する際に、アオムシが苦手な匂いや成分を発する植物を一緒に植えておくことです。その植物とは、キク科の植物(レタス・春菊・マリーゴールドなど)や、セリ科の植物(パセリ・人参など)です。このように「一緒に植えることで、お互いに良い影響を与え合う植物同士のこと」をコンパニオンプランツと言います。また、コンパニオンプランツでは1か所で多種類の野菜を育てることができるのというメリットもあります。家庭栽培などで白菜を作る際に、アオムシの撃退方法として「コンパニオンプランツ」という考え方を活用してはいかがでしょうか。
ヨトウムシ(夜盗虫)
ヨトウムシは夜盗蛾(ヨトウガ)の幼虫です。ヨトウムシ(夜盗虫)という名前は「夜なると、土の中から出てきて活動する」という特徴から名付けられたものです。ヨトウムシの見かけは、小さな幼虫の時はボディが緑色です。成長を遂げるにしたがって、ボディの色は緑色から黒褐色(もしくは褐色)に変化を遂げます。その頃には体長4~5㎝の大きさになります。ヨウトムシは葉肉だけを食害するので、白菜の葉の一部が荒い水玉模様の様な欠け方をし始めます。この欠けた水玉模様を1つ1つを良く見ると、葉肉の食害によって半分すり切れた様な跡になっています。その結果、白菜は成長できずに枯れてしまうのです。ヨトウムシが白菜に付着するのを防ぐには、①農薬散布、②防虫ネット、③ヨトウムシがいたら石ですりつぶす、などが有効的な手段です。
コナガ(小菜蛾)
コナガは体長10㎜以下の小さな蛾です。幼虫時には体長5~10㎜の芋虫です。ちなみに、アオムシ(モンシロチョウの幼虫)の体長は25㎜です。コナガとアオムシの見かけはよく似ていますが、ボディが小さいため判別は簡単に出来ます。コナガは白菜の葉の裏に卵を産み付けます。葉の表皮のみ残して葉を食害しているので、白菜の葉に半透明状の水玉模様の穴が多数出来てしまいます。コナガが白菜に付着するのを防ぐには、①農薬散布、②防虫ネット、③コナガの幼虫を石ですりつぶすなどが有効的な手段です。また、コナガを防除するためには、コンパニオンプランツとして「クローバー」や「パクチー」、「レタス」を一緒に埋めれば効果的です。
アブラムシ
アブラムシの見かけは体長2~4㎜で、身体の色は単色ですが個体によって緑色・黄緑・赤色・茶色・黄色など様々な色をしています。アブラムシの被害としては、①白菜の養分が吸汁される、②植物の病気のウィルスを媒介して蔓延させる、③アブラムシの排泄物にアリが集まる、④アブラムシの排泄物を肥料にして「すす病菌」が増殖するなどです。その結果、白菜は枯れてしまいます。白菜にアブラムシが付くのを防ぐ方法として、防虫ネットや殺虫剤、粘着テープでの虫取り、アブラムシが好きな黄色の粘着板などが挙げれます。そのほかの駆除方法としては、先ほどのコンパニオンプランツも有効です。アブラムシが食害しないために、アブラムシが苦手な匂いや成分を発する植物を一緒に植えておくことです。その植物とは、キク科の植物(カモミール・マリーゴールドなど)や、ヒガンバナ科の植物(ニラ・キンレンカなど)です。
※番外編:害虫ではない場合(アントシアニン)
白菜の葉や茎のところに、色素の薄い黒ゴマのように点々がついている現象が起きていることがあります。また、この色素の薄い黒ゴマの様な点々を取ろうとしても、ペーパーなどでこすり取っても一向に落ちない場合は、害虫ではありません。この現象の正体は「アントシアニン」なのです。アントシアニンとは、ポリフェノールの1種です。白菜の葉の上にある黒色の物体をちらっと見ただけで、「害虫だ!その部分を大きめに切り取って捨てよう」と判断するのではなく、ペーパーでこすり取ってみて落とせるかどうかで葉を切り取って捨てるかを機決め手方が良いでしょう。それは、アントシアニンは非常に優れた栄養素の1つなので、せっかく存在しているものを捨ててはもったいないからです。
白菜に付く虫を食べてしまった場合は大丈夫?
白菜についている害虫やダニには、人間の身体に悪影響を及ぼす毒素を持つものはいないです。したがって、うっかり食べてしまっても健康被害が発生することは無いでしょう。しかしながら、無意識に小さな虫を食べてしまったことに、あとで気づくと正直ゾッとする方も多いでしょう。害虫が物理的に毒は無いというだけではなく、メンタルの面でも安心して白菜を食べるために、効率よく害虫を取り除く必要があります。また、これらの害虫は白菜の葉のしわしわの部分に潜んでいることが多いです。したがって白菜を調理をする前に、しわしわの部分まで念入りに洗うことが肝心だと言えるでしょう。
白菜に付く虫の取り方や洗い方
流水洗い
流水洗いとは、白菜の葉を1枚ずつ流水で洗う方法のことです。この方法のメリットとしては、1枚1枚を観察しながら洗浄することができるので、害虫の付着を見落とすなどの心配を打ち消すことができます。したがって、鍋料理などで白菜を大量に使用するレシピには最もオススメの洗い方の1つです。それは、流水洗いで洗った白菜を「ざく切り」にして鍋料理に使用すれば、「洗浄中」と「カット中」の合計2回にわたり白菜を観察しているので、害虫の付着を見落とさずに済むからです。
1:白菜の葉を1枚ずつ、使用する分量だけ切り離します。
2:台所のシンクの中にボールを置いて、その中に水を入れていきます。水の量がボールの8分目になったら、水道を1度閉めてください。
3:白菜の葉を1枚持ちながら、再び水道水を流します。水道の流水をボールで受け止める様になったら、白菜の茎を持って白菜をボールの中に入れます。そして、ボールの水の中で白菜を右左に振り払いながら洗います。流水洗いを3~5分間したのちに、害虫などが付着していないかを調べたら終了です。
漬けおき洗い
白菜を丸ごと「お漬物」にする際などには「漬けおき洗い」がオススメです。理由は、例えばキムチなどを作る場合には、白菜の葉を芯から切り離さずに使用します。それは、葉と葉の間に唐辛子などの調味料を塗りつける必要があるからです。
具体的な手順
1:白菜が丸ごと入るバケツや桶などを用意します。
2:そのバケツに1の白菜を丸ごと入れた後に、白菜全体が漬かるまで水をそそぎます。
3:そのまま2~3時間漬けて置きます。
4:2~3時間放置すると白菜に付着していた害虫が水に浮かんでくるので、白菜を取り出し軽くすすいで終了です。
酢水洗い
白菜を洗う際に、酢水(お酢を水に溶かしたもの)を使用する洗い方です。この洗い方は「酢」が持っている殺菌力を利用する方法です。それは酢の殺菌力が害虫を殺すからです。
具体的な手順
1:白菜を調理に使用する際に便利な大きさにカットします。
2:洗浄に使う「酢水」を作ります。水1リットルに対して酢大さじ1の割合で加えたものが、洗浄用の酢水を作る分量になります。
3:酢水に1の白菜を入れて10分程度放置します。(先ほどの酢水を白菜が漬かる量の割合で計算して使用してください。)
4:白菜を酢水から取り出して軽く水洗いして、酢の匂いを消したら終了です。
塩水洗い
白菜を洗う際に「塩水」を使用して洗浄する方法です。この洗い方は「塩」が持っている殺菌力を利用する方法です。この塩の殺菌力が害虫を殺すからです。
1:白菜を調理に使用する際に便利な大きさにカットします。
2:洗浄に使う「塩水」を作ります。水1リットルに対して塩大さじ1と1/2の割合で加えたものが洗浄用の酢水を作る分量です。
3:塩水に1の白菜を入れて5分程度放置します。(先ほどの酢水を白菜が漬かる量の割合で計算して使用してください。)
4:白菜を塩水から取り出して軽く水洗いして、塩分を落としたら終了です。
50℃洗い
「50℃洗い」という野菜の洗い方があります。通常、野菜は収穫された後には、鮮度を保つために葉にある気孔(葉の表面にあって、水分が出入りする小さい穴)を閉じて、自ら水分を閉じ込める働きをします。この様な気孔は、実は温度を50度にしたお湯につけることで開いてきます。したがって、ふたたび開いた気孔から水が吸収されるので、鮮度が回復していくのです。この現象を「ヒートショック」といいます。また、この「50度洗い」をすることで、野菜の灰汁(アク)が抜けてうま味がましますのでオススメの洗浄方法です。
具体的な手順
1:50度のぬるま湯を作ります。鍋またはやかんに500㏄の水を入れて火にかけて沸騰させます。この沸騰したお湯をボールに開けます。その後に同じ500㏄の水(同量の水)を入れます。すると1リットルの50度のぬるま湯ができます。
2:白菜を1枚ずつはがします。
3:50度のぬるま湯が入っているボールに、1の白菜を入れて2~3分程度放置します。
4:白菜をボールから取り出して害虫が付着していないかを確認します。
5:害虫の確認が終わったら、キッチンペーパーでしっかり水分を拭き取って終了です。ここでしっかりと拭く理由は、水分が葉の上に残っていると雑菌が発生して早めに腐敗する原因になるからです。
※50℃のぬるま湯に浸けることが重要です。この50℃は必ず守ってください。それ以下の温度ですと、雑菌が増殖してしまうだけですので意味がありません。
重曹水洗い
白菜を洗う際に、重曹水(重曹を水に溶かしたもの)を使用する洗い方です。この洗い方は「重曹」が持っている殺菌力を利用する方法です。この重曹の殺菌力で害虫を殺すことができるからです。
具体的な手順
1:白菜を調理に使用する際に便利な大きさにカットします。
2:洗浄に使う「重曹水」を作ります。水1リットルに対して重曹大さじ2の割合で加えたものが洗浄用の重曹水になります。ここで1つ注意点があります。白菜を重曹で洗う際には、必ず食用の重曹を使用するようにしてください。絶対に掃除用の重曹を使用しないでください。
3:重曹水に白菜を入れて1分程度放置します。(先ほどの重曹水を白菜が漬かる量の割合で計算して使用してください。)
4:白菜を重曹水から取り出して軽く水洗いして、重曹を洗い流したら終了です。
※野菜や果物を重曹水に1分間以上漬けると、ビタミンが壊れるので1分以上は漬けておかない方が良いでしょう。
白菜を洗わないのはだめ
白菜を生の状態でサラダにして食べることも良くあるレシピの1つだとおもいます。生の状態で白菜を食べる場合には「ビタミンCを損ないたくない、だから水で洗わない方が良いのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、白菜を洗わないという主張は間違っています。白菜を食べる際には、必ず事前に洗ってください。
白菜に付着している害虫を除去するため
白菜は特定の虫に食害されやすい野菜です。これらの害虫を駆除するには、流水で5分間良く洗うというのが1番効果的な方法です。理由は、5分間水を流しつづけるので葉の内側に潜んでいる害虫を流して落とすことができるからです。
白菜に付着している土埃や細菌を除去するため
畑から収穫される白菜には、当然のことですが土埃や細菌が付着しています。白菜を洗う理由の1つとしては、これらの土埃を細菌を除去することが挙げられます。土埃や細菌が付いたままでは調理に使えないからです。
食中毒を防ぐため
野菜などを栽培する畑の土には食中毒を引き起こす原因となる菌が含まれていることがあります。土の中に含まれている食中毒の原因になる細菌のうち、代表的なものとして「セレウス菌」が挙げられます。白菜を水洗いをせずに調理すると、セレウス菌などによる食中毒を起こす可能性が出ます。理由は、加熱調理などのケースでも「セレウス菌」は死滅しないからです(※90度で60分以上加熱しても「セレウス菌」は死滅しないです)万が一「セレウス菌」による食中毒に感染すると、腹痛・下痢・嘔吐などを引きこしたり、抵抗力が低くなっている時には急性肝不全を発症する可能性もあります。ですので、調理前の野菜は、必ず流水洗いをする必要があると言えるでしょう。
※参考引用:「MHCL WORKS LABO>衛生のハテナ>セレウス菌食中毒の症状や特徴、予防方法について」
残留農薬を除去するため
通常、野菜などの作物には最低限の農薬が使用されています。それは、害虫などから作物を守り、安定した収穫量を確保するためです。これらの農薬は、散布後に揮発したり、大雨で流されたりなどして徐々に減少していきます。これらの現象を経て、それでも残った農薬を「残留農薬」と言います。「残留農薬」の量は法律の基準以下ですので、万が一食べてしまっても身体に害はないです。しかしながら、微量の残留農薬であったとしても、体内に入るというのはあまり気分が良いものではないです。そのため、白菜を十分に洗う必要性があると言えるでしょう。
まとめ
この記事では「虫食いだらけの白菜は食べれるのか」について検証してきました。しっかり検証するために「白菜に虫食いが多い理由」や「白菜に付く虫の種類」、「白菜に付く虫を食べてしまった場合は大丈夫なのか」について深く考察してきました。また、「白菜に付く虫の取り方や洗い方」や「白菜を洗わなければならない理由」についても、様々な観点から詳細にみてきました。白菜は虫食いが多い野菜の1つです。しかしながら、白菜の葉に虫がついているというのは、人間が食べても大丈夫なくらい新鮮であるという証拠でもあります。今回ご紹介した白菜の洗い方や調理法をきちんとマスターすれば、害虫や残留農薬などをしっかりと除去することができます。また、これらの白菜の洗浄方法は、他の野菜でも役に立つ素晴らしい知恵です。この様な知恵を生かして、安心・安全な食事作りを心がけてはいかがでしょうか。