りんごの皮にワックスは塗られているのでしょうか。
りんごの皮のワックスは人工的に塗られているものと、天然のリンゴワックスの2種類があります。ではりんごのワックスが気になる場合の落とし方や取り方はどのようにすればよいのでしょうか。
また、りんごの皮表面の害の噂について嘘か本当か見ていきましょう。
りんごの皮の表面にワックスは塗られている?
国産りんごにワックスは塗られているか
国産りんごにはワックスは使われていません。
人工的なワックスは使われていないので安心して食べることができます。
りんご自体から発生している自然的なワックスなので栄養もたっぷりなのです。
輸入りんごにワックスは塗られているか
ワックスが使われていることがほとんどです。
アメリカ産やニュージーランド産のりんごには特にワックスが使われていることがあります。
リンゴの皮の表面のベタベタするワックスの正体
農薬ではない
りんごの皮を洗っている時にいつまでもベタベタして農薬が取れないと洗い続けてしまったという経験はありませんか?
表面が艶があり、ツルツルとしていて農薬たっぷりなイメージになってしまうと思います。
でも実はこれは農薬ではなく自然由来のものなのです。
表面にできるろう物質により鮮度を保ったり、病気を侵入させなかったりと大事な役割を持っているので、
この現象により美味しく食べることができます。
ということで農薬ではなく天然の安心安全リンゴのワックスだったのですね。
油上がり
リンゴの表面には元々ろうのような物質が膜になり覆っているのです。
りんごが熟してくると、リノール酸やオレイン酸といった脂肪酸が発生します。
この脂肪酸がろう物質を溶かしてベタベタになるのでこれを農薬によるものと勘違いしてしまうことが多いのです。
これは油上がりという現象で、全く体に害がないどころか、栄養価が高く食べごろのサインなので美味しくいただけるヒントだったりします。
天然のりんごワックスは食べられる?
りんごワックスの害
自然にりんごから発生する天然ワックス。これは人工的なものではないなので、体に害はありません。
ろう物質は飽和脂肪酸(コレステロールを下げてくれる働きがある)、アルコールやパラフィンからできています。
このろう物質を脂肪酸が溶かすことによってワックスのような仕上がりになるのです。
ろう物質に含まれる成分は他の食材にも普通に含まれているものなので安心していただくことができます。
りんごワックスの栄養
先ほどご紹介したリノール酸とオレイン酸はなんと、栄養価がかなり高いものです。
塾せば熟すほどに栄養価が増し、ベタベタすればするほど1番美味しい状態になります。
バナナでは黒い斑点、葡萄では白い粉のようなものが美味しいサインですが、りんごにも実はサインがしっかりとあったのです。
なので、ベタベタするものが甘くて美味しいりんごを見分ける方法の一つなのです。
りんごワックスは取り除くべき?
りんごを自然界の悪いものから守ってくれる働きの天然ワックス。
これは先述した病気から身を守ってくれることの他、乾燥を防ぐ機能も備わっているのです。
なので、自然由来のものであり成分も普通に食事として取るものなので無理やり皮をとったりしなくても大丈夫です。
皮ごと食べることができるので、そのまま丸ごと丸かじりしても何の問題もありません。
皮の栄養までしっかりと美味しくいただきましょう。
りんごのワックスと油あがりの見分け方
国産
実は国産のりんごはワックスを使っていません。
りんごにはワックスが使われているイメージですが、日本のリンゴのベタつきは全て油あがりによるものです。
しかし、同じ国産でも油あがりの現象が見られないものもあります。
これは品種によるもので、油あがりが起こりやすい品種は「つがる」「ジョナゴールド」が代表的です。
反対にスーパーなどで手に入れることのできる「ふじ」「王林」などにはあまり起こりません。
また気になる方もいるかもしれませんが、りんごを食べる時に香る独特の臭いもワックスによるものではありません。
海外のりんご
海外からの輸入品はどうでしょうか。
海外のものだと、艶出しのために表面にワックスをかけて表皮にツヤを出していることが多いのですが、
特に米国産のものはワックスがほぼ塗ってあるので気をつけてみてください。
オーガニック
海外のものであっても農薬などを使わずに育てているところもあるので、オーガニック表記のものでしたら安全なことが多いかと思います。
オーガニックと書いてあっても心配な場合は艶があまりなく少しくすんで見えるくらいのものを購入した方が安心かと思います。
ですから、海外のものを購入する場合は、ワックスが気になるようでしたらぜひオーガニック表記のものを選ぶようにしてみてください。
果物にワックスは嘘
りんごにワックス、というのは常識のように広まっていますが、国産にはワックスがないことがわかりました。
ということは果物にワックスがあるということ自体、嘘なのでしょうか?
実は海外ではほとんどワックスを使用している果物でも日本ではないものも多いのです。
その中でも日本でワックスがかかっている果物は、柑橘類です。
みかんなどの表面が少し艶がありキラッとしていることがあると思いますが、これは天然物質をベースにしたワックスなのです。
シェラック樹脂と呼ばれるもので、お菓子の光沢剤などとしても使用されています。
このワックスは消化されないので体に吸収されずに害がないとされています。
りんごの皮の取り方洗い方
流水
残留農薬の落とし方として流水でしっかり洗う方法があります。
リンゴの表皮に残っている農薬を水で洗うことでほとんど落とすことが可能だと言われています。
微量の残留農薬が体内に入っても毒にはならないと言われる理由として、
人工ワックスの主な成分として天然多糖類、植物性油脂やタンパク質などで構成されているもので体に毒なものではないということです。
気になる方も多いと思いますが、人の体に入ることを前提として作られているので、水洗いをしっかりと行い洗い流せば、体にはなんら害がないと言われているようです。
重曹
スポンジなどに食品用重曹を染み込ませ、りんごを磨くように擦るとワックスが取れます。
時間はそんなにかける必要はなく、1分も擦る必要はありません。
なぜ重曹で落とすことができるかというと重曹は油と混ざることにより石鹸になるという性質があるので、油性である農薬をしっかりと洗うことができるのです。
このほかにも、水を張ったボールに重曹を入れてつけ置いてから洗い流す方法もあるのですが、
大事な栄養が出て行ってしまうのであまりおすすめはできません。
もしこの方法をするなら1分程度にするようにしてください。
洗剤
台所洗剤を使うりんごの洗い方もあります。
洗剤の中にも「果物・野菜」などの表記があるものがあるのでそちらを使うようにしてください。
30秒以上しっかりとお水かお湯で洗い流すようにしてください。
りんご自体に洗剤が染み込んでしまったりするので、かならずしっかりと時間をかけて洗い流しましょう。
台所用洗剤を使うのが抵抗がある方は専用のものを使うのもおすすめです。
しっかり取るならすっきり洗菜ベジシャワーもおすすめ
ワックスが嫌、農薬対策にもおすすめのベジシャワー。
こちらは野菜に吹きかけて、一拭きするだけで残留農薬を取り除いてくれる商品です。
色々とご紹介してきた方法はかなり手間がかかるのにどうしてこのベジシャワーだとそんなに簡単に落とせてしまうのかというと、秘密は成分にあります。
野菜についてしまう成分はプラスイオンなのですが、このベジシャワーはマイナスイオンなので、このマイナスがプラスにくっつくことで汚れを落とすことができるという仕組みなのです。
ph値も高くしっかりとしたアルカリイオン水なので、口に入れても問題がありません。
あまりにも簡単に使うことができるので本当なのかと心配になってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、
しっかりと調べてみると安全なものだということがわかりました。
りんごの皮のワックスの落とし方や取り方まとめ
いかがでしたでしょうか。
シャキシャキとした食感が美味しいりんご。できるだけ安心して食べたいですよね。
このように日本のリンゴであれば皮ごと食べることができることがわかりました。
そのまま丸かじりもいいですがお子様がいらっしゃるご家庭などでは、「輪切り」にしていただくとより食べやすくしっかりと栄養のある皮ごと食べることができます。
この時に輪切りにしたら真ん中に種の部分が出てくると思いますが、
そこをハート型や星型の型抜きをすると可愛く種のまわりも美味しく食べることができるのでおすすめです。
・国産のものはそのまま。
・海外のものはオーガニックかワックスを落として。
栄養たっぷりのりんごを美味しく食べていきましょう!